高齢期の食事について

この記事は、S-SAP協定(※)締結企業のキユーピー株式会社にご協力いただき作成しています。
※S-SAP協定とは、渋谷区内に拠点を置く企業や大学等と区が協働して地域の社会的課題を解決していくために締結する公民連携制度です。

健康で豊かな生活に欠くことのできない「食事」。加齢にともない、食事や飲み物を上手に飲み込めなくなってくると、食欲がなくなり栄養のバランスが崩れてきます。

“口から食べる”ことが、からだにも影響を与え、健康な生活にもつながります。

高齢のご家族を持つ方々にも、おいしく、楽しく、安全に食事を召しあがり続けていただけるよう、「高齢期の食事」について考えてみませんか。

高齢期に注意したい「低栄養」

人間は食べ物に含まれるさまざまな栄養素をエネルギー(熱や力)に変え、体を動かしています。その代表的な栄養素が五大栄養素です。

このエネルギーの摂取量や、たんぱく質が足りない状況を低栄養といいます。実は、食事を取っていても食べ方(食べる量、食べるもの)によっては低栄養になる場合があります。低栄養には、主に次のような原因が考えられます

■食べる量が少ない


・体を動かすことが少なく、お腹がすかない
・かんだり飲み込んだりしづらく、少ししか食べられない
・入れ歯が合っているか、かみ合わせが悪くないか、虫歯はないかなど、口の中の状態も確認しましょう!


■たんぱく質(肉・魚・卵・大豆など)を食べる機会が少ない


・体に蓄えられている日常生活に必要なたんぱく質が使われて「やせ」が進み、低栄養の悪循環になりやすい


■必要なエネルギーを蓄えられない


・下痢や嘔吐が続いて食べたものが体に摂り込めない
・傷や病気を治すために多くのエネルギーが使われている
・運動のし過ぎでエネルギーの消費が多い

低栄養が原因で、身体機能の様々な不調にもつながります。栄養面からの改善を考えるときにはまず食事を見直して、食べる量や回数、栄養素のバランスに気を配り、低栄養状態の予防が重要です。

いつもの食事が食べづらい方へ『ユニバーサルフード』

年齢を重ねていくと、食べものを噛む力や飲み込む力が自然と弱くなっていき、食事量の減少や低栄養につながります。“いつもの食事”が取りづらくなったときに頼りたいのが、『ユニバーサルフード』です。

ユニバーサルデザインフード(UDF)は、日常の食事から介護食まで幅広くお使いいただける、食べやすさに配慮した食品です。「かたさ」や「粘度」に応じて、日本介護食品協議会により制定された4段階に区分されています。それぞれのタイプに合ったユニバーサルデザインフードで、家族みんなが笑顔になる食卓をつくってみませんか?

ご自身のこと、ご家族のこと。まずは下記のチャートでチェックしてみましょう!

いつもの食事が取りづらくなったとき、介護食を作る手間を減らしたい日、そんな時に頼りたいのが「キユーピー やさしい献立」です。

『キユーピー やさしい献立』

『やさしい献立』は、日本で初めて市販用介護食を発売したキユーピーのユニバーサルデザインフードです。日本人の味覚に合う味づくり、ベビーフードの製造技術、健康・病院向け食品分野の経験を融合して開発されました。

「キユーピー やさしい献立」をつかった1週間の献立やアレンジレシピをご紹介します。

「キユーピー やさしい献立」をつかった食材と合わせて飽きずに食べられる、1週間の献立から今回は、月曜日の献立レシピの中から、朝食・昼食・夕食をご紹介します。

◎朝食

パンがゆ

材料(1人前)

・食パン1枚(8枚切)※耳をとって使用
・ジャネフ栄養サポート食品 ファインケアすっきりテイスト ミルク味 1本(125ml)

作り方

1. 食パンは耳を切り落とし、1cmの角切りにする。
2. 耐熱容器に①とファインケアすっきりテイスト ミルク味を入れてよく浸し、ラップをかけてレンジ(500W)で約30秒加熱する。

主菜:海老と貝柱のクリーム煮のチーズのせ

材料(1人前)

・とろけるチーズ1枚(スライス)
・パセリ 適量
・キユーピー やさしい献立 海老と貝柱のクリーム煮1袋

作り方

1. 耐熱容器に海老と貝柱のクリーム煮を入れ、とろけるチーズをちぎってのせ、レンジ(500W)で約30秒加熱し、みじん切りにしたパセリを散らす。

デザート:ヨーグルトバナナ

材料(1人前)

・バナナ 小1本
・プレーンヨーグルト 小1個

作り方

1. バナナは厚さ1cmの輪切りにし、フォークなどで形の残るものも含まれるようにつぶす。<br> 2. 器に①を入れ、プレーンヨーグルトを加え、混ぜ合わせる。

◎昼食

主食:おかゆ

材料(1人前)

・ご飯80g
・水200ml

作り方

1. ご飯はざるに入れて水で洗う。
2. 鍋に①と水を入れて火にかけ、中火~弱火で約10分、やわらかくなるまで煮る。

主菜:温玉煮込みハンバーグ

材料(1人前)

・温泉卵 1個
・キユーピー やさしい献立 煮込みハンバーグ1袋

作り方

1. 耐熱容器に煮込みハンバーグを入れ、ラップをかけてレンジ(500W)で約20秒加熱する。
2. ①に温泉卵をのせる。

副菜:ポテトサラダ

材料(1人前)

・ポテトサラダ(市販品)50g

作り方

1. 器にポテトサラダを盛りつける。

副菜:トマト

材料(1人前)

・トマト 1/2個(大)

作り方

1. トマトは皮をむき、食べやすい大きさに小さく切る。

◎夕食

主食:おじや鶏ごぼう

材料(1人前)

キユーピー やさしい献立 おじや鶏ごぼう

作り方

1. 温めて器にいれる

主菜:うなたまはんぺん

材料(1人前)

・はんぺん1/2枚
・キユーピー やさしい献立 やわらかおかず うなたま1袋

作り方

1. 耐熱容器に、1.5cmの角切りにしたはんぺんを入れ、うなたまをのせ、ラップをかけてレンジ(500W)で約20秒加熱する。

副菜:オクラとしらすの和え物

材料(1人前)

・オクラ 2本 ・しらす干し 大さじ1
・かつお節 少々
・しょうゆ 少々

作り方

1. オクラは熱湯でさっとゆでて水気をきり、厚さ5mmの輪切りにする。
2. ボウルに①、しらす干し、かつお節を入れ、しょうゆを加えて和える。

副菜:煮豆

材料(1人前)

・金時豆40g

作り方

1.ボウルに金時豆を入れ、フォークなどでしっかりとつぶす。

お茶

材料(1人前)

・緑茶150ml

作り方

1. カップに緑茶を注ぐ。

身近にある食材と、便利なユニバーサルデザインフードの組み合わせで、栄養バランスにも配慮し、食べる人にも用意する人にも負担の少ないおいしい食事を、ご家族でたのしんでください。

参考:キユーピーHP